ネットで画像を見かけて「可愛いー」と飛びついたものに、かなり意外な歴史や背景があって驚くことが少なくないのですが、その最新版がハートの形をした異常にデコラティブなピン・クッション(針山)。
第一次世界大戦中の戦場で愛する人のために兵士がチクチク縫ったピン・クッション
本来の用途を超える、やりすぎな装飾でエクストリームな見た目が最高に好みだなーと深堀りしてみたら、sweetheart pin cushionという名称が付いていて、第一次世界大戦のヨーロッパ戦線の兵士たちが、故郷に残っている恋人やパートナーなど愛する人に贈るために作ったものだという、予想していなかった由来があってびっくりです。
どうやら戦場で極限状態に置かれた兵士たちや、負傷してしまった兵士たちの、心と体のリハビリに手芸が最適だとその当時は考えられていたそうです。支給されていた手芸キットのほかに、現地で調達できる素材や自分の持ち物を加えたりして、チクチク縫っていたとか。




山のようなビーズのほかに、所属部隊の紋章や国旗、あとは愛について書かれた詩やメッセージなどが縫い付けられて、故郷で待っているSweetheart(愛しい人)に送られたとか、ものすごい重量感のある物語がくっついた手芸だったとは。戦場で兵士がなにを思って一針一針縫っていたかは想像するしかないけれど、とにかくあふれんばかりの思いがあってこの圧倒的な装飾に結びついたんだろうなぁとしんみりしてきました。
アイデアひねりすぎ! なビンテージのピン・クッションあれこれ
そういえば、ピン・クッション(針山)なんて、もう何十年もお世話になっていない代物のひとつだなぁと気になって探してみたら、ユニークすぎる造形のピン・クッションが出てくる出てくる。


さらに続々と出てくるのが、こちらの(画像上)シルバーでできた動物の背中が針刺しになっている、19世紀頃に流行っていたピン・クッション。なかなか素敵です。これを見てハッ! となったのが、

「針山なんか使ってないわー」と言った矢先に、我が家にこのシルバー製のピン・クッションがずっとあることを忘れていました。もちろんネコちゃんです。しかも指輪置きに使っています。友人からの誕生日プレゼントでもらったことを覚えていますが、けっこうちゃんと歴史のあるビンテージものだと知り、まったく本来の使い方をしていませんが、今後も大事に使っていきたいです。


私の針山は、友人がUFOキャッチャーでとった
ムーミンとフローレンが並んで野に座っているぬいぐるみです。
ウサギとネコを飼っているので、最後の2点はモロに刺さりました。
ムーミンに針を刺す、素敵です!
ウサギやネコのほか、豚とか鳥とかキツネとかの針山もあるんですよ
silver pin cushionで画像検索するとたくさん見つかります