
世の中には、凡人の小さな希望を打ち砕く、なんにでも才能を発揮できる才能の塊みたいな人がいますけれど、最近知ってしまった才能の塊がミュージシャンのニック・ケイヴ(アンド・ザ・バッド・シーズ)です。
ミュージシャンのニック・ケイヴが陶芸家として悪魔を生み出す
なんと陶芸家として2024年に展覧会を開いていたとの記事を最近発見しました。「THE DEVIL – A LIFE」と銘打った、悪魔の生涯(the life story of the Devil)を17体の陶器で表現した作品です。





か、可愛い。
悪魔が生まれて目覚め、戦争に行き、花嫁を迎え、子供を手にかけ後悔を覚え、そして死んでいく、という悪魔の人生のさまざまなステージを陶器で再現しています。そして、悪魔は私たち自身のことでもあり、誰しも無垢なままではいられない、罪や喪失や後悔を覚え、最後は赦しを得てこの世から去っていくのだ、というテーマが込められていると書かれていて、さすがです。
まったく知らなかったのですがニック・ケイヴは2人のお子さんを早くに亡くしているそうで、悪魔の最後を描いた作品には2人の少年が寄り添っていて、ちょっとウルっときました。
アート・スクール出身で音楽の道に進んだニック・ケイヴなんですが、芸術家の友人も多く、絵画を真剣にやっている彼らの前で、ライブ・ツアーの間の片手間に絵を描いてみました、みたいなことはできなかったので(vanity、虚栄心だと彼は言ってます)、クラフトを作ってみようと思った、とインタビュー記事で語ってました。才能だけでなく、謙虚さや思いやりまであるとは。
今頃知った浅野忠信の絵画の才能


こんな才能があるなんて、と驚いたもうひとりが俳優の浅野忠信で、こんな味のあるいい絵を描いているなんてつい最近まで知りませんでした。2013年からドローイングを始めて展覧会なども何度も開催していたみたいで、私がまったく無知なもんでお恥ずかしい。どこかいつもちょっとだけ影のある、寂しげだけどじっと引き込まれる絵を描いています。