少し前まで知らなかったマリメッコの可愛いすぎない系のテキスタイルに出会ったことで、急に気になってちょっとだけ深入りしてみて見つけた北欧のテキスタイル・デザイナー2人にズームイン!(ズームインってまだ放送してるんでしょうか?)な回です。
マリメッコの日本人デザイナー、石本藤雄さんの花
石本藤雄さんは、1974年から2006年までマリメッコ社でテキスタイル・デザイナーとして働いていた日本人アーティストで、現在は故郷である愛媛県で創作を続けています。マリメッコらしいなぁという花や植物をモチーフにしたデザインはもちろん、筆模様とか小紋とかかすりなどの日本の伝統も取り入れて、日本と北欧が融合した今までにないデザインを生み出した方だそうです。
さらにはフィンランドを代表する陶磁器ブランド、アラビアのアート部門にも所属していたそうで、陶器の作品も目が華やぐものばかり。お金さえあればすぐ欲しい(うん十万円の世界です)。石本藤雄さんにインタビューしたPremium Japanの記事にたくさん陶器の作品が載っているのでどうぞ。全部可愛いです。
アラビアでデザインしたカップ&ソーサーのビンテージ品が売られているのを見つけました。うん、可愛い。
現在はMustakivi(ムスタキビ)というブランドを手がけていて、愛媛県の道後にSHOPがあります。食器類を始め(画像上)手ぬぐいやポストカードなど、マリメッコほどの派手さはないけれど、家にちょっと置いておきたくなるような可愛らしい商品ばかりで目移りします!
フィンランドのテキスタイルに大きな花を持ち込んだアメリカ人アーティスト、Howard Smith
1960年代にフィンランドに友人の招きで訪れたアメリカ人アーティストのHoward Smith(ハワード・スミス)さんが、フィンランドのインテリア・ブランド、Vallila(ヴァリラ)からデザインを頼まれて、それまでテキスタイルのデザインを手がけたことのなかった彼が、抽象的な大きな花のデザインを生み出し一躍Vallilaの人気商品となります。
なかでも人気となった黒い縁取りの大きな黄色の花のデザイン、Makebaと名付けられた作品の名前の由来は、南アフリカの歌手で反アパルトヘイト活動家でもあったMiriam Makeba(ミリアム・マケバ)から。アメリカの黒人差別から逃れるようにフィンランドにやってきた彼自身の境遇もあって、とても思い入れの深い作品だと語っていました。
ハワードさんもアラビアで仕事をしていて、こちらの鳥のオブジェを発見。わりとレアなビンテージ品のようでもう売り切れていますが、か、可愛い!
テキスタイル以外にも絵画、彫刻、陶芸、切り絵など様々な作品を作り続け、2021年、フィンランドのフィスカースで最後の時を迎えられました。Vallilaでは今でも彼の作品が売られ続けています。