
一度見たら強烈に印象に残る、目に焼き付くほどの華麗な花の絵を描くアメリカ人アーティスト、ジョージア・オキーフが住んだ家とスタジオが現在美術館となって一般公開されているのですが、なんせ場所ははるか遠いニューメキシコ州アビキューという人里離れた小さな村にあるので、ひょいひょい気軽に行くわけにはいきませんが、例のごとくネットという力強い味方のおかげで、違う意味で気軽に見ることができました。
モダニズムのお手本といっていい、ジョージア・オキーフの住まい




う、美しい…。ため息しか出ない、この完璧で静謐で心地よい住処にしばし見惚れてしまいました。Adobe(アドベ)と呼ばれる日干しレンガでできた、素朴なこの地方の伝統的な住居をオキーフが購入したのは1945年で、ほぼ廃墟に近かった家をリノベして40年間、人生最後の時まで過ごした場所です。
土と木でできた極々シンプルな内装を飾るのは、イサム・ノグチやイームズ、エーロ・サーリネン、ジャック・ヤコブセンなどの超一流モダン・デザイナー家具という、おしゃれすぎぃー! と叫ばずにはいられません。画像だけで立ちくらみがしました。


なかでもキッチンの画像に目が飛び抜けました。料理もしっかり自分でやられていたようで、庭で取れるハーブなんかをキチンと整理している棚の美しさといったら。土壁と白いキッチン家電が一枚の絵か! と錯覚するほどの調和を奏でるなんて。
すべてが超のつくハイセンス。そのままコピーしたい、とかうっかり書きましたけど、絶対無理です。心の「一生憧れ続ける」フォルダに入れておきます。


犬派だったオキーフの愛犬chow(可愛い!)との写真があまりにも愛らしいのと、ミキサーを使う彼女のファッションがおしゃれすぎて一生脳裏に保存しておきたいです。

ジョージア・オキーフが愛用していたというマリメッコのドレスも展示してあるそうで、その画像です。私の個人的な偏見で今のいままでオキーフとマリメッコがまったく繋がることがなかったのですが(マリメッコといえば可愛らしいイメージ)、こんなオキーフっぽいドレスがあるとは知りませんでした。素敵です。
小話。大昔(高校生の頃)にジョージア・オキーフの赤い花の絵がプリントされたTシャツを気に入ってよく着ていたのですが、気のせいかもしれないけれどジロジロ見る人が多かった記憶があって、その時はまだ、オキーフの花の絵が女性器のメタファーとして描かれていることを知らなくて、知った後、浅はかにも恥ずかしくなって着なくなったのですが、堂々と着れば良かった。今なら喜んで着る! と思ったもののTシャツなくしてしまったようでありません。なんかよく昔の自分にかける言葉とか流行ってますが、私も高校生の自分にTシャツ着続けろ! と声をかけたい(もっとほかに言うことある)。