興味ありますか? 海外ファッションの流行り(ボーホー編)

「どこの国のファッションを参考にしますか?」というネット上のアンケート記事を最近読んだのですが、年齢が若くなるほどぶっちぎりで韓国がトップにきて、次がアメリカ、フランスと続くもののその割合はものすごく少ないのを見て、まあなんとなくわかっていたけど、アメカジとかフレンチカジュアルブームとかが懐かしいとかいうレベルではなく、もはや隔世の感にまで達した、と老害の感想を持ちました。

個人的にはもう何を参考にするとかもなくなって昔の霞を食ってるだけとはいえ、日々海外のサイトを見ているせいで当然海外の流行りも目にしますが、あんまり日本では見ないなぁというものも多いです。そのひとつが、ボーホー(Boho)ファッションと呼ばれるもの。

ボーホーは、ボヘミアンとNYのソーホーを合わせた造語で、70年代ヒッピーファッションをモダンに解釈したアメリカ発祥のファッションスタイルのことです。数年以上前からよく目にしてたんですが、日本で見かけることはほとんどなかった気がします(流行っていたらすみません)。

開放的で自由な気分をファッションとして着るボーホースタイル

説明するより見るほうが早いってもんで、ボーホーファッションを専門にしているアメリカのウェブサイトが、こちらFree People

La La Maxi Dress image via Free People
Suede Micro Shorts image via Free People
Nashville Top image via Free People
Lost & Found Ringer Tee image via Free People

おわかりいただけるでしょうか。フリルやレースやクロシェの透け感とゆったり感のあるトップスやスカート、マキシ丈のワンピース、ショートパンツにカウボーイブーツ、そこにちょっぴりエスニックな民族衣装をプラスして、ヒッピーっぽい自由人な雰囲気を醸し出すスタイル。毎日が夏の休日、みたいなやつです。コーチェラとかのロックフェスの定番ファッションでもあるんですが、このフリーダムな空気感、ジメジメした日本の夏にぜんぜん似合わないのかもしれない。あと露出度もそれなりに高いせいかもしれない。わかりませんが。

これぞボーホースタイルの見本 image via Bohemian Beach Boutique

同じくボーホーファッションを専門にするBohemian Beach Styleというサイトでは、ボーホースタイルの歴史などが詳しく書いてある記事があって、読んでてほえー! となる情報などいろいろありました。

起源となるボヘミアンは諸説ありますが遊牧民族のロマの人々や19世紀フランス革命後の芸術家たちの社会通念にとらわれない自由な生き方のことで、それが時代とともに発展していって現在のボーホーに。

基本的にはカウンターカルチャーのファッションで、既存のドレスコードから逸脱していて、自由な精神をモットーとし、ナチュラル素材で作った洋服を(古着ならなお良し)、できるなら身体を束縛するようなブラやコルセットは付けずに、プリントや色の組み合わせも型破りなスタイルで着るべし、などなど書いてありました。

あと面白かったのが結婚式にボーホーはありかなしか? というお題もあって、伝統にこだわることが多い結婚式には無理やりボーホーしないほうがいい、理解が得られればOK、という配慮しまくりの回答で、アメリカ人もTPOは相当に気にするんだなぁと(偏見ですみません)。

ROXANNE DRESS image via Doen
HETTIE TOP image via Doen
ALETTE DRESS image via Doen

こちらは最近知ったんですけど、あのテイラー・スウィフトがお気に入りだというブランド、DÔENから。とくにボーホーファッションを謳っているわけではないのですが、やはりフリル満載、ワンピはマキシ丈かミニ、レースもたっぷりで、流れる空気感は同じです。こちらのほうがちょっとお嬢様感が強いかも。

インテリアだってボーホースタイル

image via BOHO DESIGN
image via BOHO DESIGN

ボーホースタイルはインテリアにも波及していて、こちらはBoho Designという、その名もズバリなボーホー専門のインテリアコーディネートのサイトから。

どうやらボーホーインテリアはそれなりに日本でも普及していたみたいで、ナチュラル素材にちょっと民族素材を混ぜて(モロッコとかアジアなど)、とにかく安らげる居心地の良い空間に仕上げたものみたいです。

Boho Designのサイトには、PeaceとかUpliftとかSanctuaryなどポジティブマインドワードが並んでいて、ボーホーとは、やはりこのとことんピースフルな世界観なんだろうな、と納得しました。

image via GharPedia

ボーホーインテリアには、ナチュラル系とはまた違った本気のボヘミアンスタイルもありますが、柄とか色の有無だけであって、基本は自然素材や民族アイテムなどで部屋を飾るところは一緒。

以上、こんな海外の流行りもあるんだな、ぐらいにフーンと読み飛ばしていただければ幸いです。

おまけ。ボヘミアンといえば忘れてはならないこの方、アナイス・ニン

ロサンゼルス、シルバーレイクにあるアナイス・ニンの家 image via Crosby Doe Associates

ボヘミアンで個人的にすぐ連想したのが作家のアナイス・ニンで、彼女がアメリカに移り住んだ時に住んでいた家を取材した記事を偶然発見しました。ご覧のとおり、恐ろしいほどに素敵で見た瞬間に腰を抜かしました。ボヘミアンな雰囲気を漂わせたモダンな美しさ、すごい。建築を手がけたのはアナイス・ニンのパートナーであったルパート・ポールの義兄エリック・ロイド・ライトでフランク・ロイド・ライトのお孫さんだそうです。うーん、納得。

アナイス・ニンご本人のポートレート。ため息しか出ません。素敵。お茶のポットも可愛い。

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