なぜか妙に頭に残って離れないフレーズがあって、「人は毎日見ているものを切望することから始める」という、これだけでわかった人がいたらすごいけど、「羊たちの沈黙」の映画だったか小説だったか定かでないけどハンニバル・レクター博士のセリフで、殺人鬼がどのようにして最初の殺人を犯すのかをレクチャーしている場面です。見ることが欲望に繋がる、という意味合いで使われていて、なぜかものすごく納得して覚えてるんですけど、シリアルキラーの言葉でしっくりきてどうすんじゃい! と思わないでもないですが、殺人鬼じゃなくても、ほんと見ちゃうとどうしても欲しくなりますよね。
見なきゃよいのに見ちゃったんだからしょうがない。ここ最近の見てしまったので欲しくなった品々。無理くりのこじつけ理論ですみません。
シンプル&ストライプなホームデコ
オーストラリアのタスマニアにあるホームデコのショップ、Miss Arthurで見つけたメッシュのバッグは日本でもいろんなところで売られているし私も持っているんですが、この2色タイプのものは初めて見て可愛いなぁと思いました。そして、多分絶対しないだろうけど素敵だな、と思ったのがリネンのストライプのテーブルクロス。テーブルクロス、憧れたことありますが面倒臭さが先にたって一度も広げたことがありません。ひどい。
カンペールの軽やかメッシュのバレリーナシューズ
忘れてしまいたいくらいの大昔に買ったカンペールのレザーのストラップシューズを長年愛用していたのですが、もう勘弁してください! と靴が根をあげていよいよソールとかボロボロになってしまったので買い換えるか、と思ってカンペールのサイトをフラフラしていて見つけました。メッシュ素材のフラットシューズですが、もうほぼ完売状態。また今年の夏に新しいデザインが出ることを期待します。
ビンテージ&陶芸家の見惚れる陶器
ネット上で偶然見かけたカップ&ソーサーがとても好みだったので、どこの何〜? と調べてみたら、日本橋兜町に新しくオープンした洒落乙複合ショップ、BANKの地下にあるカフェ、Coinで販売しているビンテージ食器でした。
さらにCoinで扱っている食器には、ほかにも気になるものがあって、
LA在住の陶芸家、渡邊翔士さんの作品でした。こうした砂みたいなザラッとした質感とストライプ模様の陶器が好きなので素敵! と飛びつきました。ちなみに下の画像はマグカップかと思いきや、ビアカップで思っていたよりデカくて、ビールをこうしたカップで飲むのもいいかもしれない。
渡邊翔士さんの作品を扱っている別のショップのほかの商品にも目移りしてしまって、こちらは韓国の陶芸家、Kwon Jaewoo(クォン・ジェウ)さんの作品。綺麗。
なんかついつい貧乏性なのか派手な柄とか模様入りのものに目が入ってしまうのはダサい! 一見地味に見えるものを選ぶ方が玄人っぽい! という小さなエゴに振り回されて模様のものを避けてみたりなんかして、でもようやく最近素直に無地の良さがわかってきました。
エコフレンドリーな棺で終活を
少し前にポーグスのシェイン・マガウアンの葬儀のニュース映像を見ていたら、彼の棺が画像のような、柳か籐でできた棺だったので、何これ素敵! と思って調べたら、イギリスやアイルランドではそこそこポピュラーな棺デザインみたいで、再生可能素材なので環境意識の高い人にも人気みたいです。果たしてここ日本で買えるかはわかりませんが、もし選べるんだったらこれがいいなぁ。
右に出るものはいない専門家二人の必携画集
民俗学者・妖怪研究家の湯本豪一さんの膨大な妖怪コレクションを1冊にまとめた画集「YOKAI 妖怪」(PIE International)の存在を最近知って(2021年発売)、すごく気になっています。さらに、湯本豪一さんが名誉館長を務める日本初の妖怪専門博物館、三次もののけミュージアムが広島にあると知り、いつか行ってみたい。ミュージアムショップをネットで見てみたら、ぼんやり愉快な妖怪のてぬぐいがあって欲しくなりました。
妖怪とくれば忘れてはならない、私の師匠(勝手に言ってます)荒俣宏先生の「世界大博物図鑑」が同じく2021年に復刊していました。荒俣先生が私財をなげうって集めに集めたという博物画が収められた全7巻の大著で、今回普及版として旧版の3分の1の価格になって各巻6,000円前後になっているとか。安くなったとはいえ全巻集めたらけっこうな値段に…。
図鑑で扱うのは「蟲類」「魚類」「両性・爬虫類」「鳥類」「哺乳類」「絶滅・希少鳥類」「水性無脊椎動物」と、子供のころにお家に揃っていたらむさぼるように読んで人生の糧となる本になるのは間違いないので、富豪の親御さん方はぜひご検討ください。