
たまにおすすめされるアート展覧会情報のウェブサイトを覗いたりしていると、人気のページが大体において展覧会グッズの紹介記事だったりすることが多く、そんな私も気になってひょいひょいとクリックしてしまいます。アートもいいけどグッズ(物欲)もね、なんて人が多いみたいで微笑ましいです。
かくいう私も、もちろん美術館とか博物館に行ったら楽しみにしているグッズコーナー。なにもなくても最低限ポストカードくらいは買って帰ります(いちばん安いから)。
そんなこんなで最近ネットで見ていて「ふ〜ん、いいじゃない」と思ったアートグッズです。
英国&フランスのミュージアムショップで見つけた欲しいかもしれないグッズ
イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館のトートバッグで、いかにも英国! といった格子柄と千鳥格子で、通常美術館のトートバッグというとエコバックプリントが多いイメージですが、さすが工芸デザインをメインとするV&Aらしいおしゃれ。トラッドファッション好きな方にぜひ。お値段6.50ポンド(約1,200円)です。

最初見たとき思わず笑ってしまったんですけど、大英博物館のグッズで古代ローマの皇帝たちがプリントされたクッション。アウグストゥスとかハドリアヌスなどがいるみたいなんですが、どれが誰だかは私にはわかりません。カバーのみのお値段で15.99ポンド(約3,000円)です。なんか欲しくなってきた。


これも大英博物館のもので、エジプトのミイラのペンケースです。外も中もすんごい凝った作りで笑います。大英博物館のグッズ企画会議を覗き見したいくらい、ふざけたアイデアがたくさん出てきて楽しそうで気になります(ちなみにロゼッタストーンのUSBメモリとかピラミッドの鉛筆削りなんかもあります)。お値段6.99ポンド(約1,300円)。


肖像画&写真を専門とするイギリスのナショナル・ポートレート・ギャラリーのトートバッグはシンプルなロゴがおしゃれ。欲しい! お値段5ポンド(約945円)。
そしてシェイクスピアの肖像タペストリーをニードルポイントで自分で作るクラフトキットなんてものまでありました。よほどのファンでなければ買わなそうな…。お値段は50ポンド(約10,600円)。


こちらはフランスのポンピドーセンターのトートバッグで、さすがのおしゃれ。どかーんとロゴを入れるなんて下品なことはしません。お値段10.90ユーロ(約1,800円)。
そしてお隣はアレクサンダー・カルダーの有名なモビールをスノードームに。しゃれた発想に頭がくらくらします。お値段は25ユーロ(約4,000円)。
早くも戦時中に芸術家とファッションが結びついていた、The Ascher Squares Project
こうやっていろいろ美術館グッズ巡りしてみると、名画をモチーフにしたありとあらゆるグッズが大量にあって、ゴッホの名画とかがソックスや傘やハンカチなんかになってるのを見ながら、ゴッホも死後にこんなことになるとは想像もしてなかったろうなぁなんて思ったり、そもそもアートの大衆商品化に難色を示す人もいるのかなぁ、なんてぼんやり考えていたら思い出したのが、The Ascher Squaresというアートと商業を結びつけた1942年のプロジェクト。
Zika Ascherというチェコ生まれのビジネスマンが英国に移り住んでテキスタイルの会社を起こし、そこで始めた新しい試みが、これまで繋がりのなかった芸術家とファッション産業を結びつけるというものでした。
「モダンアートをストリートに」というモットーで、ヨーロッパ中のアーティストとコラボしてスカーフやカーテンやドレスの生地などを作り上げていったそうです。






錚々たるメンバーがずらりと並んでいて、どれもこれも素敵すぎて全部欲しくなる!
アートが商業と結びつくことは大昔から行われていたことで、とか考えると、こんな(画像上)おふざけみたいなソックスも笑って許せるのかもしれません。
アイキャッチ画像(いちばん上)は、おしゃれポンピドーセンターのもので、エーグルとモンドリアンがコラボした子供用のレインブーツ。可愛い。もちろん完売。image via Boutique Centre Pompidou