ある日見た、アメリカ西部フロンティア時代を描いた映画「ミークス・カットオフ」にチラッチラッと画面に映り込む織物のブランケットがすごく好みのデザインで、映画鑑賞後も気になりすぎて猛烈に検索してしまいました。
1845年、西部開拓時代の移住民たちの過酷な旅路を描いた「ミークス・カットオフ」
大昔に見た「ウェンディ&ルーシー」が記憶に残るケリー・ライカート監督作で(同監督の「オールドジョイ」は大好きな作品)、アメリカ西部開拓時代の実話を基に作られた歴史ドラマで、水も食料も乏しいオレゴンの砂漠地帯を、一人の案内人にだけ頼ってさまよう開拓民家族がやがて極限に追い込まれるサバイバル心理サスペンスです。
抑制の効いた演出と美しい自然、そして突然訪れるラスト、ってのはこの監督の特徴なんですが、はっきりとした答えのないラストは、映画の中に置いてきぼりにされるなんともいいがたい余韻を残すもので、とても好み。
チラチラ見える素朴なデザインのブランケットが素敵
こちら(画像上)がチラチラと見せつけてくるブランケット。ほんとにチラ見しかさせてくれないので、画面を掴んで「ええい、もっとブランケットを、ブランケットを見せてくれーい!」とアムロのお父さん(ガンダム)ばりに叫びたいくらい気になりました。
そんなわけで思いつく限りの検索ワードで探してみたものの、そのものズバリなものは見つからず、多分こんな感じに近いんじゃないかなぁというものは発見できました。
180年以上続く伝統の織物、Welsh Blanket
それがWelsh Blanketです。イギリスはウェールズ地方で17世紀頃から存在していて、ウェールズからアメリカへと移住した人々も当時多くいたので、案外いい線いってるような気がします(確証なし!)。
Welsh Blanketで真っ先に出てくる有名なブランドのひとつが、Melin Tregwynt(メリン・トレグウィント)で、ウェールズに残る数少ない昔からの織物工場で1841年から創業している老舗。
伝統的な模様をそのまま再現したブランケットが売っていました。
こちらも同じウェールズのブランドでホームウェア全般を扱うWelsh Otterから。ちなみにウェールズの海岸沿いには野生のカワウソ(Otter)がたくさんいるみたいで、そのカワウソがマスコットになってて可愛かったです。
ほかにもいろんなところで売られていたWelsh Blanketですが、最初はモノクロとかベージュやブラウンなど落ち着いた色で織られていたものが、1950年代くらいから鮮やかでカラフルな色に変わっていたそうです。あとこの特徴的な複雑なパターンはcaernarfon patterns(カーナーヴォン)とSt David’s Crossと呼ばれるものだそうで、ウェールズだけの特徴なんだそうで。
Melin TregwyntもWelsh Otterも海外通販可能なのですが、できれば国内で手に入れたいという方にはBshopという全国展開しているセレクトショップで扱っている英国雑貨店LABOUR AND WAITにて、ウェルシュブランケット扱っているのを見つけました。ほかにもシンプル可愛い雑貨いろいろありました。
最後のこれは、Melin Tregwyntのサイトをフラフラしていたら、いろんな企業とコラボをやっていて、なかには宇宙服(!)やサッカーユニフォームなんかも手がけていたみたいで、なんと無印良品とも過去にコラボしていたというトピックスを発見。Found MUJIというコンセプトショップ限定だったようです。
恥ずかしながらFound MUJI知らなくて、サイト覗いたらいきなり丁寧な暮らし系の掃除の道具特集が始まってしまって、背筋を伸ばされたんですが、インドのステンレスのカレーポットが売っていてちょっと欲しくなりました。