
いつものように出会いは突然に、目に飛び込んできたオレンジが明るく華やかな陶器の画像に夢中になりました。Clarice Cliff(クラリス・クリフ)という、1922年から1963年頃にかけて活躍したイギリス人の陶芸家の作品でした。
クラリス・クリフのカラフルでユニークな新しいテーブルウェア











鮮やかなオレンジを多用し、カラフルでユニークなパターンと自然をモチーフにした大胆なデザインが特徴。素敵。代表作でもある持ち手の形が三角で可愛いカップ&ソーサーとか、使うのがもったいなくて飾ってずっと見ていたいー。ただこの持ち手の実用性には疑問があって、ガブガブ飲むような下品な私みたいな人じゃなくてチョビチョビと上品に飲む人向けなんでしょうか。
陶器の街、Stoke-on-Trentに生まれ13歳から陶芸工場で働き始め、同時にアートも学び、若くして才能を発揮して専用のスタジオを持つに至った彼女は、当時の慣例や伝統をいくつも破る先進的なアーティストの一人だったそうです。
自分の名前をつけた陶器のラインを持った最初の女性でもあるそうで、それも納得のオリジナルかつ目が奪われるデザインの数々。
才能だけでなく、陶器の世界で働く女性のための環境も整えていったとか、知れば知るほど偉大な功績がてんこ盛りだと知ったのは、こちらの記事のおかげです(日本語で読めます)。クラリス・クリフについて、ちゃんと知りたいという方はぜひご一読ください。

基本的にはオークションなどで取引されるビンテージ作品なので、おいそれと手が出るものじゃないんですけど、日本のアンティークショップなどでもたまに1万円くらいのお値段で販売されているみたいですが、クラリス・クリフの権利を買い取ったウェッジウッドのリプロダクション商品が多いみたいで、オリジナルはもっとすんごいお値段ついてます。ちなみにティーカップは8万円とかでした。
レタスの陶器を極めた陶器の女王、Dodie Thayer




少し前に大富豪が持っているレタスの形をしたヘンテコ陶器が妙に気になると取り上げたことがあるのですが、そのレタスの陶器を極めたデザイナーに巡り合いました。
Dodie Thayer(ドディ・セイヤー)というアメリカ人女性で、1960年代にこのレタスの形のユニークな陶器を生み出し人気になった方です。当時の顧客のなかにはフランク・シナトラやジャクリーン・ケネディなどがいて、“Pottery Queen of Palm Beach(パーム・ビーチの陶器の女王)” と呼ばれたほど(ちょっと範囲が狭い!)。
この野菜の形を模した陶器は古くは18世紀のヨーロッパから始まっていてイタリアやポルトガルのものが有名ですが、その伝統にインスパイアされながら、現代的なデザインとして生まれ変わらせたのが彼女。
1点1点ハンドメイドで作ることにこだわり小規模なビジネスを続け、彼女の工房は2018年の死後なくなってしまったようで、作品はオークションで取引されるものに。ちなみにレタスのティーカップセットで大体8万円くらいの値がついてました!
レタスのサラダボウルとか可愛いので欲しいなぁなんて思うけど一生手が出なそう。
最近コンビニやスーパーの惣菜のお皿にレタスが印刷されている詐欺デザイン流行ってるみたいですけど、このレタスの皿ならだまされても怒らない。
おまけの、日の丸meetsフランスの文具
陶器じゃないですけど、おっ! と目を引いたのが、RHODIA(ロディア)の日本モチーフデザインのメモ帳です。オレンジ色のメモ帳は一度は目にしたことがあると思いますが、日の丸をこんなにさりげなくおしゃれに取り入れるとは、さすが。
Rising Sunという、ど直球な名前がついてることだけ、ちょっと恥ずかしい。ライジング・サンと聞いて真っ先に頭に浮かぶのがロックフェスなのかショーン・コネリー主演の映画なのかで歳がモロわかりするかもしれません。