
昔いいじゃない、と気に入った韓国のインディーバンド10CMが、定期的にチェックしているアメリカのラジオチャンネルが主催するTiny Desk Concertに出ていてびっくり&うれしくて即チェックしました。
Tiny Desk Koreaという韓国のアーティストを特集したスペシャル企画に登場したようで、通常放送のスタジオとは別の韓国の特設スタジオみたいですが、温かくてフレンドリーな雰囲気はそのままで、10CMの音にもすごく合ってました。
10CMのアコースティックライブ、Tiny Desk Korea
う〜ん、この青春映画のサントラに即採用決定! な透き通ったメロディ。いいですね。10CMって「テンシーエム」って読んでたんですが、「シプセンチ」と読むこと、あとメインマンのクォン・ジョンヨルがメタリカに多大な音楽的影響を受けたと書かれた記事を発見したんですが、音楽性違いすぎて混乱してます。
あと本家のTiny Desk Concertで初めて聞いて気になりすぎた英国のバンド、IDLES(アイドルズ)の新曲がMV含めてすごく良かった。癖になる!
いつかTiny Desk Japanがやってきたら誰が登場するのか気になります。
いつもの掃除ソングの最新版はこちら
あと、そろそろ大掃除のことが気になり始める時期(憂鬱とともに)、いつもの私個人の掃除ソングで恐縮ですが、最初このアルバム好きだけど掃除に合うかなぁ〜と半信半疑でかけてみたら、意外や意外、かなり掃除に合います! 静かに心を盛り上げてくれます。リズムがいい。やっぱ名盤。
LAチャイナタウンのパンクシーンを描いた「Chinatown Punk Wars」
最後はMVではなくてKCETというアメリカのTV局制作のArtboundという、アートとカルチャーに関するドキュメンタリーシリーズの1エピソードで、1970年代後半に、LAのチャイナタウンにあった2つのライブハウスが、いかにアメリカのポストパンクシーンにとって重要な場所であったかの歴史を紐解く「Chinatown Punk Wars」(2023年10月放送)が、知らないことだらけで興奮しました。
当時、パンクバンドのライブは大騒ぎしては機材や家具を壊しまくるので、どの有名ライブハウスからも出禁になってライブをする場所がなくなっていたときに、チャイナタウンの中華レストランの2階にオープンしたMadame Wong’sとHong Kong Cafeが受け皿となり、パンクの中心地となっていくのですが(いろいろ端折りましたけど)、どちらの場所もオーナーであった中国系アメリカ人が音楽的に共感するというよりは、人を呼べて活気が戻ってほしいというビジネス的な目的で一致したとはいえ、パンクを聞く若者たちとアジア系移民という、世間からはOutcast(除け者)にされたもの同士が手を取り、やがてカルチャーの中心を担っていくという物語になっていて胸が熱くなるー。




アメリカで「Godmother of Punk(パンクの母)」と呼ばれたのが、このMadame Wong’sのオーナーで中国系アメリカ人のEsther Wong(エスター・ウォン)だったということ(でも実はエスターさん本人はパンクバンドのライブはめちゃくちゃするので結局出禁にしたという事実あり)、あとThe Linda Lindas(リンダ・リンダズ)がこのチャイナタウンのパンクムーブメントから生まれているとか、アジア系とパンクの結びつきにまつわる目から鱗の話はほんと面白かった。
パンクとは、Inclusion(すべてを包括する)であり、ただやりたいことをやる、創造的であれ、DIY精神、権威や規範を疑え。
こんな最高のメッセージで終わる、最高の番組でした。