
世の中にはまだまだ知らない初めて見る驚きに溢れているなぁ〜と最近感動したのが、19世紀ビクトリア朝に作られていたという過剰デコのガラスドーム。Victorian Glass Domesと呼ばれている、標本みたいに花や鳥などの動物や果物など自然のモチーフをドームの中に閉じ込めているのですが、その見せ方が気持ち悪いくらい(褒めている)やりすぎていて最高に好みだったのです。








19世紀ヨーロッパで流行した悪趣味の極み、ガラスアート
なんともこの悪趣味な感じ、嫌いじゃない。でも、鳥の剥製とかを閉じ込めているものは、今の倫理観からすると完全アウトなんですが、19世紀のヨーロッパの人々はこのようにして異国の文化を消費していたんだなぁ、嫌だなぁなんて思いながら当時の価値観を知ることもできます。
あと、なんで19世紀に流行っていたかは、18世紀のロココのゴテゴテな装飾手法のブームが続いていて、理性と知識によって世界を捉える啓蒙思想が浸透してきた時代でもあって、こういう自然をモチーフにしたクラフトの人気が高まり、さらに剥製の技術が大いに進化したことも相まって、このようなアートが一気に花開いたんじゃないかと、ちゃんとした人が書いていました(全部受け売り)。


このガラスドームを個人的に収集していたコレクターのJohn Whitenightさんが、40年かけて集めたコレクションをまとめた1冊「Under Glass: A Victorian Obsession」なんて本までありました。読みたい。

こちらはちょっと変わって、鳥と噴水のガラス細工が閉じ込められた19世紀イギリスで作られたガラスドーム。気持ち悪さがグッと減って、なんとも繊細〜。しかしその繊細な造りゆえに移動の際に壊れてしまったそうで、その根気のいる修復作業の様子が記事になっていました。こういう美術品の修復をする職業、憧れます。

そういえば子供の頃、貝殻でできた人形を旅行先で買って飾っていたことを思い出しました。ザ・昭和のお土産って感じですけど、海沿いの街のお土産物屋には必ず貝殻細工があって、貝のキーホルダーとか持ってた人いるかもしれない。貴族の装飾品をいきなり昭和の土産物に引きつけるのもどうかと思いますが、人間ってそこに貝殻が転がっていたらなんか作っちゃう生き物なんだなぁ、なんてぼんやり思って面白い。貝殻には創作意欲を掻き立てるものがあるんでしょうか。さらに、子供の頃に紙粘土に貝殻付けただけの鉛筆立てを作った記憶も蘇ってきたし、なんならちょっと前、居酒屋で食べたホタテの貝殻がちょうどいい大きさだったので持って帰って洗って石鹸置きにしたけど、石鹸カスと殻の相性悪すぎてすぐ捨てた記憶も蘇りました。貝と私、以上です。