可愛さを振り撒くだけがネコじゃない

エサ皿と一緒のネコのモリス

2月22日は猫の日ということで、たまっていた猫ネタを放出する時が来ました。適当に日々気になる〜と保存していた猫ネタもまとめてみると、ホラー映画の猫とか、ぜんぜん媚びてないコマーシャル猫とか苦味走った猫アートとか、まったく可愛い寄りじゃないことに気づきました。ほんとはこっちがネコの本当の魅力で可愛いはおまけなんじゃないか、そんなふうに思ったりなんかして。

スミソニアン博物館所蔵のネコたち

image via SAAM

スミソニアン・アメリカン・アート・ミュージアムに所蔵されているネコの頭の彫像の面構えが最高すぎて思わず保存。こういうおっさん顔のネコが好きで集めてるんですけど、このアートのレプリカあったら欲しいです。

猫のイラストのテキスタイル
image via Smithsonian

これもスミソニアンのデザイン・ミュージアムに保管されているネコちゃんのテキスタイルデザイン。可愛い。昔これに似た手書きのネコが一面にプリントされたチュニックを着たおばさんを電車で見かけて盗撮してしまったことを思い出します。

媚びないネコ、Morris the Cat

モリス猫のマグカップ
image via Smithsonian

引き続きスミソニアンでネコ探していたら出てきたMorris the Cat Mug。Morris The Catというニックネームで1968年からアメリカのペットフードのイメージキャラクターになっていたネコちゃんのグッズです。やはりこの媚び一切なしの面構えが好きにならずにいられない。

初代のモリス猫と商品のペット缶詰
image via 9 Lives

気になっちゃって調べたら、The 9 Livesという1959年から続く老舗キャットフード会社の看板ネコだそうで、動物保護施設からスカウトされた保護猫で、TVCMで大人気になり映画に出たり、なんと1988年にはアメリカ大統領選挙に立候補したり、何匹もMorris The Catは代替わりしてきたけれど、すべて保護猫を採用してネコの保護運動の啓蒙にも忙しく働いている人気ネコなんだそうです。

2000年代のモリス猫
こちらが現在のMorris The Cat。面構えはしっかり受け継がれている!
大統領に立候補した猫のモリスのバッジ
こちらが大統領選に出馬したときのキャンペーンバッジ。にゃんと2012年にも再度立候補。一票を投じてしまいそう。image via Love Meow

The 9 Lives(由来はネコには9つの命がある、て言い伝えから)というキャットフード専門会社、社是が「ネコにGood FoodとGood HomeとGood Healthを届けること。すべてのネコがGood Lifeを送れるその日までやめることはない!」ってサイトに書かれていて、ネコの保護運動にもそうとう尽力しているみたいで感動した! 日本でも売ってくれれば率先して買います。

黒猫ホラー映画のネコたち

黒猫オーディションの様子
Black Cat Audition, 1961
女性たちに囲まれた黒猫
image via LIFE

雑誌「LIFE」のサイトで見つけたけっこう有名なネコ写真のひとつ、映画の猫オーディションの風景を撮った写真です。なんの映画のオーディションかというと、1962年公開のエドガー・アラン・ポーの原作をロジャー・コーマンが監督したオムニバス「Tales of Terror」のなかの1作、ポーといえばの「黒猫 The Black Cat」に主演するネコちゃんを探すため。

「黒猫の怨霊」ポスター
「黒猫の怨霊」というタイトルで日本公開もされたようです
「黒猫の怨霊」からのシーン
これが映画のワンシーン。ポスターほどには怖くない image via Cats On Film

何度も映像化されている「黒猫」ですが、小説を読んだのは遥か昔、要するに猫に酷いことをすると必ず報いが訪れるという、ありがたい教訓と、壁に埋められた死体が現れるシーンの衝撃さとかは覚えておりまして、多分そのシーン(画像上)なのかなぁと思いますが、あんまり怖そうじゃない…。こんなふうに一度ネコを頭に乗せてみたいなぁ。

映画「黒猫の棲む館」ポスター
映画「黒猫の棲む館」(1964年)
黒猫の棲む館の宣伝ポスター
女優の演技魂

ロジャー・コーマン先生は気をよくしたのかその後「黒猫の棲む館」という同じくエドガー・アラン・ポー原作の映画化で、またしても黒猫をフィーチャー。ただネコが飛んでるだけなのに、いかに怖く見せるかは俳優さんたち次第。演技力が試されます。

キム・ノヴァクとシャム猫
シャム猫とキム・ノヴァク

以前、ネコ映画として紹介したこともあるキム・ノヴァク主演の「媚薬 Bell,Book and Candle」(1958年)で、魔女が飼っているシャム猫が出てくるのですが、映画内では一匹しか出てこないけれど、撮影には何匹ものシャム猫が使われていたと最近知りました。それがこの風景。で、そのなかの一匹をキム・ノヴァクが自分の飼い猫として引き取ったそうです。

ちなみに映画でつけられていたネコの名前、Pyewacket(パイワケット)は、自称(!)魔女ハンターのMatthew Hopkinsという人が著作のなかで魔女の使い魔のひとりにつけていた名前から取っているそうで、映画の公開の後にアメリカではPye(パイ)という名前のネコが増えたとかなんとか。あと2017年にまんま「Pyewacket」(邦題はブラック・ウィッチ)というホラー映画も作られてたみたいで、もし魔女好きのネコ好きがいたら一度はPyewacketなんて名前をつけてあげても洒落てますな。

道路にいるあれ、キャッツアイ

道路に埋め込まれたキャッツアイ
オリジナルのCat’s Eye
キャットアイを敷き詰めた道路
image via the Sun

最後は最近知ったネコ絡みトリビアで、道路に埋め込まれている反射して光る装置のことをCat’s Eye(キャッツアイ)といって、イギリス人のPercy Shawさんが1934年に発明したものだということを。Percyさんが夜霧が出て視界が悪いときに運転していると、道路に光るものが見えてとっさに避けたらもうちょっとで道を踏み外す危ないところだったそうで、彼の命を救った光るものはネコの目だったことから、この発明を思いついたんだそうです。にゃんとまあ。この発明はPercyさんに富をもたらしたようで、その後高級車を乗り回していたと語る妻のインタビューを見ました。ネコは命を救い、お金までもたらす最高の生き物なんだなぁということで終わります。

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