若い頃は好きなミュージシャンがいたら、なんでも真似する、なんてことけっこうあったのではないでしょうか。私にも身に覚えがありますが、ある日ポンと私のyou tube画面に置かれていた動画、1989年のアイルランド、ダブリンで撮られた短いTV番組「Dublin Goth New Wave Movement, 1989」は、ゴス、キュアーヘッド、サイコビリーという当時流行していたミュージシャン由来のファッションをした若者に突撃インタビューしたもの。
ダブリンの路上でゴスファッションをした若者にインタビュー
Grafton Streetというダブリンの竹下通りみたいな若者が集まる場所で、「あなたのファッションはゴス?」「なんでそのファッションをしているの?」とズバズバ聞いているもので、かなりの割合で「え〜違うよ。着たいもの着てるだけ」「とくに意味はない」「履いてるタイツが破れたけど新しいタイツ買うお金もないし、だから破れたまま履いてるだけ」など、若者らしい答えっぷりで微笑ましい。
もちろん好きなミュージシャンの真似をして着てるって子もいるけれど、ただその時着たいものを着て、これがゴス、とかいちいち考えてない適当さに「わかるぅ〜!」と共感しちゃいました。確かにある程度の傾向はハッキリしているけど、カテゴライズされることを嫌う気持ち、若い頃は特にありますもんね。「人とは違って見られたい」「大人を苛立たせたい」という若者普遍の独立心と反抗心が短い動画のなかでビンビン伝わってきて面白かったです。
そもそもゴスって…?
そんなつまらない大人のカテゴライズをしてしまいますが、よ〜く考えてみたらゴスの定義とかこれまでしっかり知らないなぁと思って調べたら
1970年から1980年頭にかけて英国で始まったムーブメントで、ポストパンクから派生したゴシックロックがゴスの起源。その代表的なバンドは、ジョイ・ディヴィジョン、バウハウス、スージー&ザ・バンシーズら。彼らを真似たファッションが、黒のアンティークな古着、不健康そうに見えるメイク、黒いアイライナーとリップ、靴はコンバットブーツかトンガリ靴などだそうです。こんな私の拙い説明よりもっとちゃんとした記事があったので、ゴスファッションの歴史を知りたい方はこちらをどうぞ。
この記事中にエドガー・アラン・ポーとかニヒリズムとか大好物の単語が出てくるので、基本的にゴスは私の嗜好にも合致しまくるんだけど、ゴスファッションをすることはなかったのは何故に。人とは違っていたいけど、目立つことは嫌だという面倒臭い思春期真っ只中を生きていたからかもしれない。
真似したいミュージシャン。でもなかなか雰囲気を掴むのは難しい
そしてここからは真似したい! というのではなくて、この感じいいよなぁ〜と最近改めて思っているバンドの話。
なぜか急に再ブームがやってきて聴いている70~80年代初頭のUKインディーポップバンド、ドリー・ミクスチャー。シンプルで軽快でポップなメロディーはほんとどの曲もワクワクしちゃうのですが、3人の雰囲気も素晴らしく、今改めて見ても可愛い。ちょうどいいおしゃれすぎず、さりげない普通っぽさにキュートが溢れていて満点!
70年代アメリカのロックバンド、ザ・シャッグスのこの雰囲気もたまりません。楽器の弾き方もロクに知らないうちに両親に無理やりバンドを組まされた3姉妹のヘタウマでもない、素人同然の拙いロックが異様に強烈に耳に残る恐ろしいアルバムを世に生み出しただけでも偉業なのですが、ご近所の発表会みたいな3姉妹の佇まいが、家族写真みたいなジャケ写が忘れられません。
こちらのシャッグス公認だというTシャツ欲しい。
なんとなく盛り上がってドリー・ミクスチャーとシャッグスの雰囲気をコピる古着あるかなぁと探してみた結果です。
n店長さんがshaggs押しとは..何かうれしいです!
まことさん、お返事遅れましてすみません!
シャッグス聞けば聞くほど耳に残って癖になるんですよ〜。最高!