
なぜか突然やってくるマイブーム(これも死語?)の再来があって、パルプの「コモン・ピープル」がそれなんですが、ここ最近気に入りすぎてずっと歌ってます。1995年のリリースなので、もう27年(!)も前の曲とはちょっと最初驚きすぎて事実を受け止めきれませんでした。光陰矢のごとし。とはいえ当初と変わらぬ輝きを放つ名曲。
まったく色褪せない名曲「Commn People」
美大で付き合い始めた金持ちのお嬢さんに「普通の人がやってることやってみたいわぁ」といわれてスーパーマーケットに連れていったり涙ぐましい努力をしてあげるんだけど、結局は「普通の人」がどんな暮らしをして、それでも必死に人生を生きていることなんか、特権階級にはわかるはずがないんだ、という歌詞にグワっと心掴まれます。私の個人的な人生のアンセム(恥ずかしい〜)。
ジャーヴィスの最近なにしてるの?
当然のことながら今パルプ何してるんだろう?と気になって調べたら、一度活動休止してから再結成ツアーやったりして、今は個人での活動が主のようで、ジャーヴィスがソロで最近もいろいろ曲をリリースしているようです。ちゃんと追っかけていなくてすいません。
2006年にリリースされた曲をクラシック伴奏リミックスとして再度発表した曲で、特権階級が支配するクソみたいな社会を揶揄する歌詞で、まったく変わらない反骨精神に感動しました。いいぞ〜ジャーヴィス!

かと思えば、この「Chansons d’Ennui Tip-Top」という2011年にリリースされたアルバムは、ウェス・アンダーソン監督の映画「フレンチ・ディスパッチ」のサントラでフレンチポップのカバーアルバムという、洒落乙なこともしてました。

公式サイトを覗いてみたらこんな可愛いトートバッグあり。

このTシャツも素敵〜と思ったら、ジャーヴィスが書いた本「Good Pop Bad Pop」のロゴだと説明に書いてあって、なに〜!と詳細を調べに行ってみました。
山のようなガラクタひとつひとつにエピソードがあるエッセイ本「Good Pop Bad Pop」

ジャーヴィスがロンドンの自宅のロフトに山のように溜め込んでいたガラクタを、コンマリよろしく捨てるかキープするか判断を下しながら、その一見ゴミみたいにみえるモノにも歴史や思い出があることを書き綴ったエッセイ本のようで、めちゃくちゃ読みたい!と思ったものの、邦訳はまだのようです。試し読みができたので冒頭チラリと読んでみたんですが、いきなり未開封の20年もののチューインガムが出てきたり、中学生くらいの時にノートに書いた「Pulp Wardrobe」という、まだバンドも組んでいないのにバンド名とファッションを決めていたという微笑ましい話などが書かれていました。
気になる中学生の時に考えていた「僕のパルプファッション」(なんとイラスト付き)は、ダッフルコート(青か黒)にクルーネックのセーターに派手なTシャツ、プレーンなシャツに細身のパンツに先が尖った靴という、今と変わらないじゃないかい!というもので笑ったし、いろいろ他にも子供のころの爆笑エピソードが多々あり。
ジャーヴィスが思春期に出会ったパンクムーブメントがいかに今の自分を作り上げたか、他人がどう思うかを気にすることなく、自分であること、自分が表現したいことをただやるんだ、というパンク精神のこととか、人がいらないと思うもの、世間からは不要だとか不快と思われてしまうものにこそ価値を見つけるジャーヴィスが、短い冒頭部分からでも十分に伝わってきて、全部読みたくなりました。
ミュージシャンの本というとトレイシー・ソーンの名著「安アパートのディスコクイーン」もおススメですが、ジャーヴィスのこの本もいつか邦訳が出てほしい。
おまけのジャーヴィス・コレクション
最後はジャーヴィスお茶目コレクション。正直すごく老けていてビックリしましたが、チャーミングさは変わらず。




