good vibrations 店内風景
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年始の音楽映画

特に意図したわけではないのになぜか年末年始に音楽映画を見ているようで、今年も気付けば音楽ものを続けて見てました。どれもそれぞれ発見と驚きとニンマリできる内容で充実感。しかもあんまり目立って宣伝されてなかったようなやつばかりなので掘り出し物感もあってまたヨシ。

good vibrations ポスター
good vibrations 店内
good vibrations 店前看板

「グッド・ヴァイブレーションズ」(2012年) リチャード・ドーマー主演 リサ・バロス・ディーサ、グレン・レイバーン監督

北アイルランド紛争真っ只中の1970年代、テリー・フーリーがベルファストにオープンしたレコード店「Good Vibrations」がやがて北アイルランドパンクの中心地となり一大ムーブメントを作り上げるまでを描いた実話の映画化。同じ民族がカソリックとプロテスタントに別れて領土を巡って争い、理不尽な暴力や国家権力の横暴に市民が苦しめられていた時代、若者はパンクに生きる理由(reason)を見つけて時代に抗った物語、と聞くだけで胸熱くなるってもんですが、お恥ずかしながらほとんど知らない時代の話が知れたことや、曲だけは知っていたアンダートーンズの「ティーンネイジ・キックス」誕生の下りらへんはおお〜!と興奮。あとバンドバッジやレコードやフライヤーだらけの店内ビジュアルとかレコードを自分達で手作りしている風景とか、金より音楽や情熱こそが大事だと本当に心の底から思ってビジネス度外視する大馬鹿者の主人公の熱さとか、やはりグッときます。

ソニー・ボノ「Laugh at Me」

映画の最後でみんなで歌うソニー・ボノの曲。すんごい感動したので改めて歌詞読んでみたら「This world’s got a lot of space.and if they don’t like my face.It ain’t me that’s going anywhere, no.so I don’t care.Let ‘em laugh at me.If that’s the fare.I have to pay to be free.(世界には他にもたくさん場所があって、もしみんなが俺の顔が気に食わないっていうんだったら、どこかに行くのは俺じゃない。だから気にしない。俺のことを笑わせておくさ。それが自由でいることの対価だっていうのなら」かっちょいい…。

ノーザンソウル ポスター

「ノーザン・ソウル」(2014年)エリオット・ジェームズ・ラングリッジ主演 エレイン・コンスタンティン監督

こちらも1970年代のイギリス北部を舞台にした劇映画で、ノーザン・ソウルというレアなソウル・ミュージックに合わせて独特の踊りを踊り狂う、今でいうレイヴ・カルチャーの先駆けとなったムーブメントがあって、その時代を舞台にした青春物語です。ノーザン・ソウルについてもほとんど知らなかった私ですけど、最近イギリスで復興の動きがあってTiktok世代がまた盛り上げているというニュースを知ったばかりの時にこの映画見つけたのでむふ〜っと興奮して見ちゃいました。このダンスがまたユニークで、足のステップとかが超人級に見える(ダンスがド下手な私からしたら絶対踊れないレベル)すごい踊りで、もしかしたらアイリッシュダンス(これもステップがすごい)とかから来てるのかなぁ〜と思ったりして、そのダンスに合わせてかかる音楽がまたどれも何コレかっこよ!なのです。

Frankie Valli & The Four Seasons 「The Night 」
Lou Pride 「I’m Com’un Home In The Morn’un」

DJがいかにレアな音源をかけるかっていうのも戦いみたいになっていて、今ほど輸入盤が気軽に手に入る時代ではなかったので、DJたちは自慢の音源の詳細を隠す(CoverUpという)ほどにヒートアップしてたみたいです。今ならなんでも丸わかりで私もサクッとyou tubeで見つけてしまいましたが、レアなことが大事なので映画内で主人公に「お前この曲ばっかかけてダサいんだよ」とバッサリされちゃうフランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズの曲、私、かっちょいい〜!と真っ先にググったのですが…。個人的にはついつい音楽にばかり耳がいきますが、若者の何者かになりたいという焦燥感がよく出ている青春駆け抜け映画としても楽しめるのではと思います。

bathtubs over broadway  予告編画像
bathtubs over broadway レコードコレクション

「バスタブとブロードウェイ: もうひとつのミュージカル世界」(2018年)スティーヴ・ヤング主演 Dava Whisenant監督

ネットフリックスで見つけたドキュメンタリー映画なのですが、デヴィッド・レターマンのコメディライターだったスティーヴ・ヤングがたまたま見つけた企業用に作られた産業ミュージカルのレコードを最初は番組内でネタとして扱っていくうちに、どんどんこの風変わりなレコードの魅力にハマっていって、専門書まで出版するほどになった経緯を捉えた作品。一般向けではなく、GEやマクドナルド、フォードといった企業の従業員に向けて福利厚生的に作られたミュージカルが、普段ブロードウェイを手掛ける一流の作曲家やパフォーマーを使って作られていた時代があったという事実だけでも面白すぎる。劇中でも出てくるバスタブをテーマにした曲やトラクターの曲とかシュールすぎるんですけど、大真面目にちゃんとクオリティ高く作っていてすごい。さらにすごいのは最初こんなレコードを集めているのは自分ぐらいしかいないだろうと思っていたスティーヴさんの元に、アメリカ全土からマニアが次々と現れてきて、お互いのコレクションを見せ合い「このレコードはなかなかレアなんですよ」とキャッキャしてるシーンが出てきて笑顔になりました。見てるとどんどんハッピーな気持ちになれるいい作品でした。

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