寒いし雨だし着替えるの面倒臭いからと、いろいろ適当に理由をつけてはなるべく出かけないズボラ者の私でも、映画のなかでは風を切り街を闊歩し走り抜け大騒ぎして爽快感を得たいというもんで、最近見たなかでもおススメだった3本がコチラ。
「ブックスマート」ケイトリン・デヴァー、ビーニー・フェルドスタイン主演 オリヴィア・ワイルド監督(2019年)
タイトルのbooksmartは勉強はできるけどリアルが充実してないガリ勉をさすスラングで(反対の言葉がstreet smart)、そのとおり高校卒業の日を迎えた優等生2人組が高校時代に何も羽目を外して遊んでいないことに気づいて、これじゃあヤバイ!とパーティに繰り出す一夜を描いたコメディ映画です。お互いをあまり知らなかった同級生たちと大騒ぎの末にちょっと分かり合えたり、親友だと思っていたのに理解しあえてなかったことも、傷を乗り越えてやっぱり友情ってサイコ~!なノリが最高。
「スケート・キッチン」レイチェル・ビンべルク主演 クリスタル・モーゼル監督(2019年)
NYに実在するスケートボードの女子グループ、Skate Kitchenを舞台にした青春映画で、実際のスケーターも出演したり、NYの街ロケの疾走感も相まって半分ドキュメンタリーみたいな質感の作品。家庭や人間関係に多少なりともの問題を抱えている若者たちが、街を仲間と一緒にスケートで走り抜けることで自由と自分の居場所を見つけていく物語にじんわり心が溶けました。
主演のレイチェル・ビンべルク自身の経験を基にした脚本だそうで、胃がキリキリするような生々しい青春残酷物語もありながら、スケートそして若者の刹那的な輝きに詰まっていてなかなか良かったです。あとスケーターみんな可愛い&おしゃれで見てて楽しかった。HBOでスピンオフのドラマが作られているとか。
「ミスター・ルーズベルト」ノエル・ウェルズ出演&監督(2017年)
同棲していた元カレのもとに残してきた飼い猫が危篤との知らせを受けて、地元に帰ってきた売れないコメディアンのエミリーのドタバタの数日間を描いたコメディ。あんまりよくわからずネコ出てるし絵もなんとなく好みだなぁと見てみたら、拾い物の佳作でした。
有名になりたくて地元を飛び出したけど上手くいかなくて、でも地元では虚勢を張ってスベり倒し、元カレの新しい彼女が完璧なデキる女でさらに精神コジらせてしまう、人生空回り感が笑える&共感大。なかでも元カレの彼女の悪気なくいい人感、良かれと思ってダメ人間を大いに傷つける感が、もうやめて~!と叫びたくなるくらいリアルでヒリヒリして最高でした。