
別に意図したわけではないのに最近続けて怖い映画ばっかり見ていることに気づきました。怖い映画、好きだけど、大量に見すぎると体調に悪い気もするので(思い込み)放出してお祓いします。個人的には全部ほんとに声が出るレベルで怖かったやつばかり。秋の深い夜におススメします。

「獣の棲む家」(2020年)ショペ・ディリス、ウンミ・モサク主演 レミ・ウィークス監督
南スーダンの内戦から逃れイギリスへ亡命してきた夫婦が住むことになった公営住宅で異常な現象が起き始める…という典型的なホラー映画のプロットなんですけど、ホラー演出がマジで怖い。ゆっくり異常現象が始まっていく、その始まり方がめちゃくちゃ嫌な感じで、私、恥ずかしながら声出してビビりました。そしてその嫌で怖~い恐怖表現は、戦火を逃れた移民たちが抱えざるを得ない深い闇と哀しみであることが次第にわかっていく話の展開も素晴らしく、得たいの知れない怪物や幽霊ではない、根源的な人間の恐れが襲ってくるという優れた心理ホラー映画でした。netflixで配信してます。

「アメリカン・マーダー:一家殺害事件の実録」(2020年)
アメリカ、コロラド州で母親と子供2人が殺害された事件の真相を追ったドキュメンタリー。ネタバレ一切知らないで見たほうが衝撃度があると思うので最低限しか書きませんけど、真相わかったときの背筋の凍る怖さと後味の悪さがすごい。大量にネットにUPされていた(主にfacebookとか)事件当事者たちのプライベート映像がそのまま使われているので、もう事件そのものに入り込んだかのような没入感も手伝って生々しさが半端ないです。数日気持ち悪さが後を引いた作品でした。netflixで配信中。

「グリズリーマン」(2005年) ヴェルナー・ヘルツォーク監督
アラスカの自然保護区で野生のグリズリーと暮らす動物保護活動家ティモシー・トレッドウェルを主人公に、ヘルツォーク監督がドキュメンタリー作品を撮ったと説明があって、てっきりエクストリームな一般人を捉えたネイチャー系作品なのかと思って見始めたところ、思ってもみなかったショッキングな内容で口あんぐり。やはりそこはヘルツォーク監督というか、野生と人間の対立と調和を映画で描いてきただけあって、人が(もしかしたら)立ち入るべきではない領域に果敢に挑んだ人物を作品として残したかったのかなぁなんて思いました。たとえ手厳しい現実が待っていようとも。amazonプライムで見れます。

「コンジアム」(2019年) ウィ・ハジュン主演 チョン・ボムシク監督
有名な心霊スポットで動画を配信しようと集まった若者たちが次々と怪奇現象に襲われる、というド直球の韓国ホラー映画。最初は調子に乗った若者たちの悪ふざけが強くて、もしかしたらこれは安っぽくてダメかも…と思ったのもつかの間、後半にいくにつれて猛スピードで本気出してきて、突然めちゃくちゃ怖くなるのやめてよ!と怒りたいくらい怖かった。俳優さんたちの演技も上手すぎて、一緒に叫ぶぐらい(入り込みすぎ)臨場感もハンパなく、いくつかのシーンは思い出しても怖くてもう見たくないレベル。一人で見るのはあまりお勧めできないので、誰かとキャーキャー叫んで楽しんでください。amazonプライムで配信中。