ネットの腐海で見つけてしまったフランスの巨匠映画監督アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの1964年の未公開作品「L’enfer」(の一部)。どえらい映像美で腰を抜かしました。主演のロミー・シュナイダーに光のマジックがかけられて、妖しく幻想的でエロティック。
1秒ごとに映像止めて見ていたいほどの美しさ。ロミー・シュナイダーは個人的に大好きな女優なのでさらに見惚れる…。
この未完の作品「L’enfer」は2009年に作品の一部と関係者へのインタビューなどをまとめたドキュメンタリー作品として公開されたようです(日本未公開)。作品説明によれば、めちゃくちゃ嫉妬深い夫が妻の浮気を疑ってどんどんおかしくなっていく、みたいな内容だそう。クルーゾー監督らしい心理サスペンスものだったのでしょう。人生最後の狂い咲きみたいなスゴイ作品になったのではないかと残念です(ほんとは最後の作品じゃないですけど)。
そしてインターネット時代万歳。you tubeに一部作品upしてくれている篤志がいらっしゃいました。
妖艶な女性から少女のようなあどけない表情も同時に見せるロミー・シュナイダー。永遠に見ていられる! そういえば彼女の人生についてあまりよく知らなかったなぁ~とバイオを読んでいたら、晩年にかけてなんとも落ち込む話が続いていてあまり幸せではなかったらしい生涯に落ち込んだ…。映画スターが本当にスターだった時代の人たちの光と影のギャップは凄まじいものがあるので、なんとも切ないです。