
風刺が効いてます
前々から気になっていた映画がnetflixで配信されていたのでわ~いと見たのが「キャットファイト」。映画のタイトル、ビジュアルからお察しのとおり、女のガチ喧嘩を描いたブラックコメディです。大学時代の旧友二人の女性が何年も経って偶然パーティで再会するところから話は始まり、今や金持ちの旦那がいる専業主婦、片や売れない画家という、お互いの境遇の違いからマウンティングを取り合い果てには流血沙汰の殴り合いを始めるというギョッとする内容。でも最終的には仲直りするのかと思いきや、びっくりする展開が最後まで続きます。時が経てばとか、話し合えばわかりあえるとか、そんな甘っちょろい人間関係全否定! いったん憎みあった仲は一生直らないというヒドい(笑)メッセージは、映画にうっすら流れるアメリカの対テロ戦争への皮肉にもなってるぽい。なかなかユニークな作品。
そして、netflixのオリジナル映画で「Dear White People」というやつをビジュアルに惹かれて見たのですが、こちらも風刺たっぷりのコメディ作品でした。とある名門大学で勃発した人種間対立を、学園ドラマとしてポップに描いてるんだけど、最後のところでめっちゃ考えさせられました。ちょっと前に日本でも問題になったブラックフェイス(顔を黒塗りにして黒人を真似る行為)を扱っていたからなんですが。正直何が問題なんだろう、と思った人も多かったかもしれませんが、この映画見たら、こりゃやっちゃいかんな!とハッキリ理解できます。アメリカでは最近でも大学の悪ふざけとして平気で行われてきてる差別行為だったようで自分の無知を恥じ入りました。
しかしこの映画、どうやらドラマ版を短縮してまとめたものらしく、どうも散漫な展開で途中からダレるし、映画としてちゃんと面白いかといえば微妙なとこだったけど、最後のブラックフェイスの問題提起部分でハッと自分の認識を変えてくれたので、見てよかったなと。netflix契約してる方はぜひ。

