近くて遠い国、北朝鮮にツアー客として乗り込んで写真を撮ってきた二人のイギリス人の作品をご紹介。政治ニュースを通してしか知らない国を、新たな視点で見ることができてとても興味深いのはもちろん、アート作品としても見ごたえあります。

north korean interiors
photo by Oliver Wainwright
images via north korean interiors

建築評論家をしているというOliver Wainwrightさんが2015年の夏に北朝鮮を訪れた際に撮った写真。ポップでカラフルでまるでウェス・アンダーソンの映画のセットのような建物ばかりなことに驚いたそうです。私も北朝鮮にこんなに可愛らしい建物があることにびっくり。なんでも、金正日(キム・ジョンイル)前総書記主導のもとに統一された建築美学で作られたものらしいです。しかし金正恩(キム・ジョンウン)現体制化になって、もっと現代的にしようとリニューアルが進められているそうで、これらの建物はそのうちなくなってしまうだろう、ともいわれています。

余談ですが、いちばん最後の写真は健康センターみたいな場所に貼られているのですが、ほんとにサイド刈り上げヘア(覇気ヘア)が健全な男の髪型として崇められているんだなあ、と。覇気ヘアをここまでシンメトリーにデザイン的に美しく配した画像に驚愕ですわ・・・。


welcome to pyongyang
photo by Charlie Crane
images via charliecrane.com

こちらは2005年と2006年にかけて北朝鮮を訪れたフォトグラファー、Charlie Craneさんの作品。ポートレート写真で評価を得た人らしく、北朝鮮の人々と街の風景を一緒に捉えたものが多いです(リンク先でほかの作品もいろいろ見れます)。

こうしてクリーンでカラフルで統一された美しさをアートな風景として楽しんでしまいましたが、必ずどこかに潜む金一族の肖像画、ゴミひとつない街並み、無表情な人々の顔etcと、やはり独裁国家の暗い影を忘れてはいけませんな。